クラスの中で窮地に立たされた時、手を差し伸べてくれたのは・・・ある手話通訳士がこの仕事を選んだきっかけが泣ける

20年も前、私がやっと中学1年生になった春のことでした。

当時女子だけの科目だった家庭科の授業のために、隣のクラスの女子も私のクラスの教室に来て、先生を待っていました。

友達と雑談をしながら、私は自分の耳タブが熱っぽく腫れているのが気になっていました。

友人に聞いてみると、どれどれと…。

少し離れたところにいた友達も寄ってきました。

その中の一人が突然、こう言ったのです。

「あーーっ!ふうちゃん風疹だー! わぁーっ、みんなー! ふうちゃん風疹だ。
近寄んないほうがいいよーー!」

大声で叫びながら、急いで私のそばを離れていきました。

ばい菌のついた雑巾のように言い捨てられ、私は惨めな気持と、いわれのない差別に憤って立ち尽くしていました。

他の子も黙っていました。

クラス中がシンと黙っていたように感じました。

私は中学生の子どもながら、よく新聞の記事などで賑わう「イジメ」の入り口をこのとき感じました。

「あぁ、イジメっていうのは、最初はこんな小さなことから始まるんだ」

小さな胸を絶望感いっぱいに満たしていたように思います。

そこへ、思わぬ人が思わぬ行為に出たのです。

私が孤立したとき、手を差し伸べてくれたその人は…

いつの間にか、スタスタと私のところへ歩み寄ってくる子がいました。

その子は隣のクラスの子でした。

耳は聞こえるけど、話すことが少し不自由。

だけど、普通学級の授業を受けても筆談などでカバーしながらクラスに参加している子でした。

その子が小さなホワイトボードにこんな文字を連ねて、私に提示したのです。

「保健室に連れてく。私、風疹やったから平気。あなたは大丈夫?」

・・・なんということだろう。

私はこれまで、話すことの不自由だったこの子に何をしてあげたんだろう。

むしろ、私はこの子が困ってる場面でも、隣のクラスだし「誰かが何とかしてくれるだろう」

みたいな気持で通り過ぎたこともあったのです。

その子が、そのとき、イジメの瀬戸際にたってる私に手を伸ばしてくれたのです。

ボードに書かれた文字が、その子の表情と同じように、優しく心にしみて、

身も心も痛んでいた私は、涙がポロポロこぼれてしまいました。

私は忘れないでしょう。

クラス中が急に冷たく思えたとき、一人迷わず私に手を差しのべてくれた勇気と優しさ。

自らの不自由さをかえりみず、困ってる人に寄り添う誠実さ。

私は、それからの生き方として、あなたの軌跡をいつも追いかけているようです。

あなたがいなかったら、私は現在のこの仕事を選ばなかったと思います。

手話通訳士 T.S.

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イジメって、本当に些細なきっかけではじまるんですね。

こんな事からエスカレートして、救われなかった子は自殺にまで追い込まれて・・・

そう考えると心が痛みます。

身近な人がこんな窮地に追い込まれていたら、迷わず手を差し伸べてあげたいものです。

その勇気が人を救い、自分の成長へと繋がるのですから・・・

出典:amijuku.com
画像:saco

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